一般皮膚科

皮膚科

皮膚科全般を診療しています。

皮膚の病気には、湿疹(しっしん)や蕁麻疹(じんましん)、ウイルス性のいぼ、ニキビなどがあります。そのほか水虫・やけど・薬疹なども診ています。ちょっとしたお肌のトラブルでも構いませんので、ご相談いただけると幸いです。

やけど

やけどとは、高温の物質が皮膚に一定時間以上接することで生じる皮膚や粘膜の損傷を指します。炎や爆発などの高温だけでなく、40-55度程度の比較的低い温度のものでもやけどが発生することがあります。
やけどによって赤みや水疱が生じたり、数日経ってから水疱ができたりびらんになったりすることがあります。適切な処置がなされないと、細菌感染を合併しやけどの深さが深くなることもあります。広い範囲にやけどが生じた場合には、熱傷によるショックを治療するために点滴治療が必要となることもあります。

火炎・爆発などの高温、低温やけど、薬品、電気などが原因とされています。特に使い捨てカイロや湯たんぽの不適切な使用によるやけども増加しています。
家庭内に多くの原因となる熱源が存在するため、アイロン、電気ケトル、炊飯器などでのやけどを防ぐために小さなお子様の手の届かない場所に置くことが重要です。

湿疹

湿疹とは皮膚の炎症であり、かゆみ・痛み・赤み・腫れ・熱感といった症状を呈します。接触皮膚炎やアトピー性皮膚炎などがその代表例です。

治療はかゆみ止めの内服やステロイド含有軟膏、保湿剤によるスキンケアが中心となります。
湿疹の部位や強さに応じて薬を判断し、症状の変化をみながら薬の強さを変更・調整していきます。

乳幼児さんの場合、経皮感作によるアレルギーの成立が最近問題となっていますので、 できるだけ皮膚症状を落ち着かせることを目標としています。

また、薬の塗り方を誤ってしまうと、症状は和らいでいきません。ですので、実際に薬の指導をして、「指の第一関節くらいは塗ってね」「1週間分で使い切ってくださいね」とお伝えします。
実際に使っていただいて、再診時に治療の方向性が合っているか判断したいからです。
そのため、患者さまの治療への協力が必要になります。

ウイルス性いぼ

いぼの中にはさわったりひっかいたりすることで数やその部位がどんどん増えていくことがあります。原因はヒトパピローマウイルスで、子どもさんの場合、水泳・空手などの習い事でうつってくることがよくあります。

治療は液体窒素を使っていぼを凍らせていきます。一回の治療では改善しないので、定期的な通院が必要になります。また希望があれば、漢方薬で和らげることも可能です。

蕁麻疹

じんましんとは、皮膚の一部が突然に赤くもり上がり(膨疹)、しばらくするとあとかたもなく消えてしまう皮膚疾患です。強いかゆみを伴い、半日から一日くらい続くものもあります。
大きさは1~2mmくらいから数十cmくらいのものまでさまざまで、融合して地図のようになることもあります。

最初の症状が出てから1ヶ月以内のものを急性じんましん、それ以上続くものを慢性じんましんと呼んでいます。

原因としては、食事・薬剤・風邪などのウィルス感染・花粉・日光寒暖差などがあげられますが、それらの複数の組み合わせも少なくありません。また、ストレス自体が発症のスイッチの役割になることもあります。

治療はアレルギーを抑える内服薬が中心です。
1ヶ月以上にわたる慢性じんましんでは根気よく治療することが必要です。抗アレルギー薬の内服でじんましんがでない、出にくい状態をキープしていきます。

薬の種類は多く、患者さまにより合う薬は異なります。
効果判定をしていきながら、よりよい薬をさがしていきます。

にきび

にきびは毛穴がつまることにより発生する皮膚のトラブルです。

思春期はおでこ・鼻のTゾーン、大人にきびでは顎・フェースラインのUゾーンに多いとされています。
思春期のにきびは、ホルモンの分泌が急に活発になることによって皮脂が増えることが原因となります。

大人にきびではストレスが大きく関与しています。毎日ストレスの多い生活をしていると、思春期を過ぎても男性ホルモンの過剰分泌が起こったり、全体のホルモンのバランスがくずれてしまいます。

女性の場合、お化粧をすることが多く、ダブル洗顔をして皮脂の少ない顎・フェースラインの皮膚は痛んできます。
その修復のため皮脂腺が活発になり、さらに悪循環を及ぼします。

当院では、ガイドラインに沿った治療法を提案し、患者さまの皮膚質にあった外用薬を選んでおすすめしています。
使い方、副作用についても丁寧にご説明させていただき、必要に応じて抗生剤や漢方薬の併用をしています。 また女性の場合、ピーリングへの移行や、保険診療との同時治療もおすすめしています。

水虫

水虫とは白癬菌という皮膚の真菌症であり、足の水虫が最も一般的であり、次いで爪白癬がよく見られます。また、身体の様々な部位に感染することもあります。
足水虫の主な症状は、趾間型、角質増殖型、小水疱型などがあり、爪白癬では爪が白く濁って厚くなったり、剥がれたりする症状が現れます。症状が重くなると痛みや不快感を伴うこともあります。

白癬菌の感染により発症し、特に足の水虫は靴や靴下を履いていることでジメジメした環境が好きな白癬菌が増殖します。爪白癬は水虫の感染が続くと爪の下に白癬菌が侵入し爪が変色することで発症します。
足の清潔を保ち、靴や靴下をきちんと乾かし、湿度を下げることが重要です。ジムや温泉などで裸足で歩く際は感染リスクが高まるため、注意が必要です。

薬疹

薬疹(薬アレルギー)は、薬物の使用により体内で免疫反応が引き起こされ、皮膚に症状が現れる状態です。体が薬剤を異物として認識し、免疫システムが過剰反応を起こすことで、発疹やかゆみ、時には深刻な炎症を引き起こします。薬疹は薬を使用してすぐに現れることもあれば、数日経ってから発症することもあります。

原因となる薬剤には、鎮痛剤(イブプロフェン、アセトアミノフェンなど)や、去痰剤(カルボシステインなど)、ニューキノロン系の抗菌薬(クラビット、ジェニナックなど)などがあります。

当院でも治療をしておりますが、重度の患者さまは他院へ紹介しております。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎はかゆみを伴う湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な皮膚の病気です。赤ちゃんから大人にまで発症しやすく、顔や背中などに発生しやすい特徴があります。
かゆみを伴う湿疹を慢性的に繰り返します。特に左右対称に生じ、特に目の周り、首、肘、膝などに症状が出やすいです。6ヶ月以上(乳幼児では2ヶ月以上)の間、同じ症状を繰り返すことが、アトピーと診断される定義の一つです。

アトピーの原因は複数あり、体質的な要因やアレルギー物質などの影響による環境的な要因が重なって起きると考えられています。アトピー素因として、アレルギー疾患にかかっていたり、家族にアレルギーを持つ人がいたりすることが挙げられます。
常に保湿を心がけ、化粧品や外用薬の適切な使用が重要です。また、掻かないような環境を整えることも重要です。

帯状疱疹

帯状疱疹とは、水ぼうそうのウイルスが神経を伝わって皮膚に病変を起こす疾患です。体の片側に水疱が帯状に出現し、特に激しい痛みを伴います。
帯状疱疹の特徴は、痛みを伴う水疱が体の片側に帯状に出現することです。水疱ができる前に痺れや熱感、かゆみがあることもあります。症状が様々で、痛みが先行し発疹が後から出る場合や、まず発疹が現れてから痛みが出る場合もあります。

水ぼうそうのウイルスが神経に残存し、体の抵抗力が低下した際に活性化されることにあります。特に年齢やストレス、疲労、他の病気などが原因とされています。
帯状疱疹の予防策として、免疫力を保つためにバランスのとれた食事、十分な睡眠、ストレスの軽減が重要です。また、早期に皮膚科を受診して適切な治療を受けることも重要です。

口唇ヘルペス

口唇ヘルペスは、唇や口周りに痛みやかゆみを伴う水ぶくれができる疾患であり、別名「単純疱疹(たんじゅんほうしん)」とも呼ばれています。
口唇ヘルペスの症状は時間経過につれて変化していきます。
・自覚症状:唇や口周りに違和感やかゆみを感じる。赤く腫れる。
・数時間後:赤く腫れた部位に小さな水ぶくれができる。
・2~3日後:水ぶくれがたくさんでき、合体して大きくなることもある。
・1~2週間後:水ぶくれになった部位がかさぶたになり、症状が治まる。

口唇ヘルペスの原因は、「単純ヘルペスウイルス」による感染です。感染すると一生体内に潜伏し、体調が悪い時や免疫力が低下している時に発症しやすくなります。
患部を清潔に保ちましょう。水ぶくれが破れると細菌感染しやすくなるため、患部をこすらないように注意しましょう。また、強い紫外線を避ける、アルコール類を避ける、患部は避けてスキンケアやメイクをするなどの対策を取ります。食器やタオルは共用せず、十分に洗浄し、タオルは日光によく当てて乾かすようにします。かさぶたは無理に取らないようにし、再発を予防するために、充分な休息や規則正しい生活、適度な運動、栄養のバランスを保つことが重要です。

かぶれ

かぶれ(接触性皮膚炎)は、外部からの刺激物質やアレルギー反応が原因で皮膚に炎症が起こる病気であり、身体の一部にのみ症状が現れることが特徴です。
接触性皮膚炎には刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、光接触皮膚炎などの種類があり、それぞれ異なる原因物質によって引き起こされます。

かゆみ、赤み、湿疹、水ぶくれ、腫れなどの症状が現れることがあります。症状は個人差があり、強い刺激やアレルゲンに触れた場合は痛みを感じることもあります。
原因物質を避けることが重要であり、洋服や洗剤の選択、防寒具の使用などに気を配ることが大切です。なお、炎症を抑えるためのスキンケアや専用の治療薬の使用も有効です。

たこ・魚の目

たこ・魚の目は慢性的な機械的刺擦によって生じる皮膚の角質肥厚であり、足や手などの限局的な部位に現れます。たこは広い範囲に角質が厚くなり、一方で魚の目は角質の一部分が芯のようになって皮膚の奥へ向かって伸びる症状を指します。
たこの場合、圧迫の加わる部位全体が少し黄色味を帯びて厚く硬くなります。一方、魚の目は角質の一部分が芯のようになり、歩行時に痛みを伴うことがあります。

不適切な靴の着用、足の変形(外反母趾・内反小指など)、脂肪の減少、循環不全などがたこ・魚の目の原因とされています。
たこ・魚の目の治療法としては、肥厚した角質の除去と原因となる機械的刺擦の除去が行われます。また、圧迫や摩擦を回避し、足への負荷を分散させるために適切な靴の着用やフットケアが重要です。